管理組合だより

NO.6 此花区・メゾン春日出管理組合

閉鎖的だった管理組合運営を
"情報公開"で18年目に大刷新!!

 此花区春日出の住宅街にあるメゾン春日出では、現在、管理運営の大刷新が行われています。きっかけは、大組織の職場のなかで、機関紙など広報の大切さを身をもって経験された金高昭彦さんが昨年5月、理事長に就任されたことからでした。その活動について詳しくお伺いしました。

● 抽選で三役決定など理事会運営も形式的だった

 昭和58年に建設されたメゾン春日出は、室内に柱や梁の出っ張りがなく、スペースが有効に使える壁式構造。しかも低層で2棟建て(計91戸)、公団住宅と同様、住戸を左右に振り分けた階段室タイプなので各々の独立性が高く、全室採光という恵まれたプランぞろいで、建設当時から評判のマンションでした。反面、お知らせや報告などの掲示や配布物は1か所でなく、各階段ブロックごとに必要という手間もあります。まもなく専用の大型掲示板が設置されますが、こうした改善策が実施されるまでには、組合活動ともどもかなりの紆余曲折がありました。  同年春から入居が始まったこのマンションの管理運営は、当初から決まっていた管理会社に全面委託していました。理事会の運営については役員を、形式的に各階段ブロックから順番に選出し、13人体制で1年交代という形で進められてきました。理事長、副理事長、会計の三役は、10人の中から抽選で決定するというスタイルで、入居者間やマンション自体に特に問題が生じるということもありませんでした。
 しかし、平成10年4月に大規模修繕工事を実施したあたりから、管理会社の運営方法や金銭面での見直しが始まりました。その先べんをつけたのが、ちょうどその年から理事に就任した金高さんでした。38年もの長きにわたって大きな組織に所属していた金高さんは、マンションもひとつの組織、入居者の一人ひとりがもう少し自分たちの住むマンションのことを知り、管理費や修繕積立金をもっと有効に使うべきだという考えから、報告書・預金通帳の点検や入居者への広報の必要性を痛感したのです。そこで金高さんは昨年5月、ついに理事長に立候補、総会の総意で選任されました。

● 管理会社の入れ替えなど大ナタも

 ただ、18年間も“全面委託”という形で管理会社に任せきりになっていた体制を、入居者主体の組織にするには簡単ではありませんでした。それが徐々に理事さんたちの協力もあり、ついに今年2月に新しい管理会社と契約し、協同でマンション内のコミュニケーションがとれる体制を作りつつあります。具体的には、理事会役員の増員や三役の抽選制の廃止を行い、また、今後情報紙(機関紙)の定期発行、拡声器の設置、消防設備・備品の充実、駐車場・自転車置場の整備やアプローチにアーチ式の門の設置を予定しています。
 集会室(管理員室共)も機能的に大改造されました。広く明るくなった部屋を、理事会の集会だけでなく、子供たちの読書する場、またお年寄りの憩いの場として開放する計画もあります。
 メゾン春日出では、金高さんの地道な努力により、18年の歳月を超え、今、やっと“マンション管理の大切さ”が理事さんや入居者のみなさんにも理解され出しているのです。
マンション概要 所在地:大阪市此花区春日出中1丁目
1番館 2番館
建築年 昭和58年4月(1983年)
構造・規模 鉄筋コンクリート造
5階建、一部4階建 5階建、一部3・4階建
戸数 44戸 47戸
駐車場台数 8台 12台
駐輪場台数 バイク9台、自転車110台 バイク12台、自転車120台
付属施設  集会室・管理人室
役員体制
役員任期 1年(ただし再任は妨げない) 役員数 13名(うち3名は留任理事)
選出方法 各階段ブロックから順番により推選、三役は従来までは抽選 理事会開催回数 理事会は毎月1回で12回/年。
総会開催回数 総会は1回/年。ただし必要があれば臨時総会を開催する。