日頃の丁寧な管理と管理者の適確なサポートで住民の要望を生かした大規模修繕工事が実現
●初めての大規模修繕は住民の要望をもとに
シティコーポ住之江2号棟(WEST)は、築13~14年とは思えないほどきれいなマンションです。まず最初にマンションの監理を数年前から担当する設計監理者の方にお話を伺いました。
ここは住民の皆さんの意識が高く非常に丁寧に管理されているそうです。今回、第一回目の大規模修繕をするに当たって、要望が高かったのが花台もあるバルコニーを防水仕様にすること。
そして全体の建物の傷み具合や、外壁4面全てを補修する場合、バルコニーのある1面をする場合など、コストも含め管理組合や委員会で検討した結果、今回はバルコニー面の補修と、バルコニー防水工事をすることになったそうです。
●施工会社と住民の方とが協力・連携して
今回は、コストや工事中の開放性などを考慮し、3階までは枠組み足場、その上はゴンドラ足場を採用しました。
バルコニー工事では、バルコニーに置いている物も片付ける必要がありますが、今回は施工会社の協力により不要品の廃棄日を作ったことや、住民の方の協力もあり工事もスムーズに進められたとのことです。
施工会社からは、具体的な工事についてのお話がありました。
現場事務所はマンション集会室の一部を間借りし、仮設トイレ、資材置き場などはマンション南側に設置。
タイル補修工事やコンクリート・モルタルの劣化に応じた補修、シーリング新設打設工事などについてもスライドを見ながらの説明がありました。
●屋上や足場に上がっての見学は学ぶことも多い
この後、参加者は二つのグループに分かれて屋上・バルコニー側の補修現場を見学しました。
まずは屋上。18階建てマンションの屋上には、緊急用のホバリングスペースも備えています。
ここからバルコニー側のゴンドラ足場と、それに伴うワイヤー、またネット等の設置状況を見せていただきました。
そして、今度は1階から枠組足場を上り、3階部分から、バルコニーの工事状況を見学。バルコニーの防水工事、シーリング、タイル補修、外壁塗装等、最初の段階、途中段階、工事の完了したところも見せていただき、工事の進み具合等もとてもよくわかりました。
また、エントランスには全体の工事状況、さらに2階のエレベーター、エレベーターの中、各階のエレベーター前には毎日の洗濯物干しが可能かどうかも掲示してありました。
●見学後は活発な質問が次々と
現場見学終了後、質問の時間が設けられました。
皆さん実際に工事現場をみて、来るべきお住まいのマンションの工事をより具体的にイメージできたからか、活発な質問が飛び交いました。
大規模修繕は長期にわたるプロジェクト。
計画を始めて、内容を相談して詰め、総会で了承を得て、業者を選定するなど、実際の着工までは1年~2年かかります。
大規模修繕は大変なプロジェクトですが、お住まいのマンションをよりよく保つために必要不可欠なプロセスです。
今回の見学会は、参加者の皆さんにとって大いに参考になったのではないでしょうか。
<見学マンションと工事の概要>
2000年竣工(築14年)
18階建・総戸数135戸・委託管理方式
工事内容 |
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工期 | 2014年4月下旬~9月 |
施工 |