セミナー情報

平成23年度「大規模修繕工事見学会」報告

2011年11月6日開催

●2 度目の大規模修繕工事で、さらに丈夫に快適に

 11 月6 日、大阪市阿倍野区のユーロハイツ文の里管理組合のご協力により、「大規模修繕工事見学会」( 主催: 大阪市マンション管理支援機構) を開催しました。ユーロハイツ文の里はJR 阪和線美章園駅から徒歩3 分の交通至便な地に建つ、築28 年、総戸数23 戸の分譲マンション。完成間近の大規模修繕工事現場には多くの参加者が訪れ、工事の様子を熱心に見学されました。

●努力とパワーで取り組んだ修繕計画

 ユーロハイツ文の里は1983 年竣工の後、2002 年に1 回目の大規模修繕工事をおこない、今回は2 回目の大規模修繕工事になります。工事は、劣化の進んだ躯体の修繕、シーリングの新設、内外壁や鉄部の塗装替などが中心で、これらを補修することで、さらに耐久性を高め、丈夫で外観も美しいマンションに衣替えすることを目的としています。
 現場の見学に先立って、ユーロハイツ文の里管理組合理事長より、今回の修繕工事に当たっては、2 年前の9 月に修繕委員会を立ち上げた後、大阪市の分譲マンションアドバイザー派遣制度を活用して勉強会を実施し、努力とパワーで最終的に現在の設計監理者および施工者と契約を結ぶに至った経緯を説明。それを受けて、設計監理者および施工者から、工事の具体的な内容をはじめ、補修の工法や工事の流れ、品質管理、安全管理などについての詳しい解説がありました。

●興味の尽きない工事現場の見学

 その後、参加者全員が3 班に分かれての見学会に移り、関係者の説明を受けながら、実際に工事中の補修現場の様子を見学しました。中でも、外壁塗装工事や塗膜防水工事での塗布量の確認方法や、カラースプレーを使用した補修箇所のマーキング、外壁塗装工程(下塗り、中塗り、上塗り)ごとの色替えなど、誰にも分かりやすい品質管理のやり方には皆さんも興味津々。見学の先々で、突っ込んだ質問が飛び交っていました。また、傷んだ目地や水回りへの耐久性の高いシーリングの施工や、外壁や天井部分のコンクリートの中性化に対する予防的措置、廊下照明のLED への転換、さらには打診棒によるタイルの浮きの検査方法など興味の尽きない内容に、参加者一同熱心に見入っておられました。
 今回参加された方の中には、それぞれのマンションで近々大規模修繕工事を控えていたり、修繕に対する具体的な知識を得たいとお考えの方も多く、終了後には「実際に役立てられそう」「参加した甲斐があった」「今後の参考にしたい」と好評の声が相次ぎ、とても有意義な見学会となりました。

<見学マンションと工事の概要>

ユーロハイツ文の里(大阪市阿倍野区文の里)
鉄筋コンクリート造
地上7 階
総戸数:23 戸
竣工年:1983 年
工事内容(1)仮設工事
(2)躯体修繕工事
(3)シーリング工事
(4)内外壁等塗装替工事
(5)鉄部等塗装替工事
(6)防水工事
(7)その他改修工事
(8)環境改善工事
工 期2011年8月22日〜12月10日予定